ネットワーク機能の仮想化とは

ネットワーク機能の仮想化とは

ネットワーク機能の仮想化(NFV)は、ネットワーク機能を抽象化し、標準化されたコンピューティングノード上で実行するソフトウェアによるネットワーク機能のインストール、制御、操作を可能にします。NFV は、クラウド技術と仮想化技術を搭載し、拡張性と自動化によって新しいネットワーク サービスの迅速な開発を促進します。これらの技術はしばしばNFVやSoftware-Defined Networking(SDN)と総称されます。

ネットワーク機能の仮想化が対処する問題

ネットワーク、ストレージ、コンピュートリソースのオーケストレーションと管理の自動化を希求することが、NFVとSDNの開発の原動力となっています。10 個の VM または数百ものコンテナが格納された物理サーバーが含まれるシナリオを考えてみましょう。もし手動運用が必要な場合は、この概念は拡張できません。しかし自動化では、VM、コンテナ、ルーター、ファイアウォール、侵入防御システム(IPS)などの仮想化ネットワーク機能(VNF)を動的な要求に合わせて迅速に展開または破棄できます。

ネットワーク機能の仮想化でできること

NFV は、手動プロセスによって生じるボトルネックを排除することで、ネットワーク サービス提供を加速するとともに資本効率を維持し、新しいサービスをオンデマンドで導入できます。NFVにより、サービスプロバイダは、より迅速に、かつコスト効率よくサービス提供し、自動化を活用して、拡張性と俊敏性を求める顧客の要望に応えることができます。

ネットワーク機能の仮想化の仕組み

NFV のモジュラー式アーキテクチャにより、サービスプロバイダはあらゆるレベルで自動化が可能です。アーキテクチャには、主に次のコンポーネントが含まれます。

  • NFVインフラストラクチャ(NFVI)の基本要素:仮想化レイヤー(ハイパーバイザーまたはKubernetesなどのコンテナ管理システム)と、VNFをホストする物理コンピューティングコンポーネント、ストレージコンポーネント、ネットワークコンポーネントを提供します。NFVI の管理は、VNF へのリソース割り当てを制御する NFVI Infrastructure Manager(VIM)経由で実行されます。OpenStack は、物理リソースと仮想リソースを制御するオープン ソース VIM の一例です。Red Hat OpenStack Platformは、商用VIMの一例です。
  • VNF—1つ以上のネットワークサービスを提供するソフトウェアベースのアプリケーション。VNF は、NFVI が提供する仮想化インフラストラクチャを使用してネットワークに接続し、プログラム可能な拡張性の高いネットワーク サービスを実現します。VNF Managerは、VNFインスタンスのライフサイクルとVNFソフトウェアの管理をサポートします。
  • 管理とオーケストレーション(MANO)—NFVアーキテクチャの中で、VNFの包括的な管理とオーケストレーションを提供します。MANO は、VIM および VNF Manager へのワークフローの自動化、プロビジョニング、コーディネーションによりネットワーク サービスをインスタンス化します。VIM および VNF Manager は、VNF をインスタンス化してネットワーク サービス チェーンを重層化します。MANOはNFVアーキテクチャを既存のOSS/BSSと接続します。

ジュニパーネットワークスの実装

ジュニパーのNFVソリューションには、以下が含まれます。

  • プログラム可能なクラウドリファレンスアーキテクチャ:Contrailを使用して、管理とオーケストレーションのターンキープラットフォームを提供します。
  • Contrailを活用した、ターンキー管理およびオーケストレーションプラットフォームのための、水平で検証済みのNFVIスタックです。
  • エンドツーエンド、かつキャリアグレードのアンダーレイとオーバーレイを備えたクラウド規模のファブリック
  • クラウドインフラストラクチャの構築、運用、トラブルシューティング、セキュリティを自動化する Apstra を用いたインテントベースネットワーキング
  • インテリジェントサービス エッジ:SDNに可視性と制御をもたらし、物理ネットワークと要素をNFVIにリンクします。
  • vSRXvMXにより有効化されるVNF。
  • 加入者宅内機器:NFX250ネットワークサービスプラットフォームでエンドユーザーにVNFをセキュアに拡張します。

ネットワーク機能の仮想化に関するよくある質問

NFVとVNFの違いは何でしょうか?

Network Functions Virtualization(NFV)は、European Telecommunications Standards Institute(ETSI)のNFVアーキテクチャー・モデルに基づいて構築されたフレームワークで、ネットワークインフラや、コンピューティング、ストレージ、およびネットワーキングなどのプラットフォーム・リソースを仮想化するものです。ファイアウォール、ルーター、ルート・リフレクター、およびブロードバンド・ネットワーク・ゲートウェイ(BNGs)など、ソフトウェア実装で仮想化される個々の機能を仮想ネットワーク機能(VNF)と呼びます。  

NFVのメリットとは?

サービス専用のハードウェア上に構築されるネットワーク・プラットフォームとは異なり、NFVはハードウェアに依存しないソフトウェア・インフラをサポートします。Commercial Off-the-Shelf(COTS)のx86サーバー・ハードウェアは、ネットワーク機能を提供する仮想マシン(VMs)となる共通コンピュート・プラットフォームとして機能します。サーバーのコンピューティング、メモリー、およびストレージなどのリソースを複数のVMsで同時かつ柔軟に共有することで、コストを最適化しながら、パフォーマンスやスケールをサービス単位で調整することができます。時間の経過とともに償却される専用のハードウェア・プラットフォームとは異なり、NFVは、単一サービスのサポートを行いつつも、そのサービスの需要に合わせてスケールアウトやスケールインする俊敏性を支援するとともに、単一の物理的サーバー上で複数のサービスをホストすることで経済的な効率性を実現します。

VNFとVMの関係性は何でしょうか?

VNFは、1台のサーバーに1つのVMとして実装することも、複数のサーバーに複数のVMとして分割して実装することも可能です。ソフトウェア・ディスアグリゲーションにより、地域のデータセンターからコントロール・プレーン、エッジクラウドからユーザー・プレーンといったように、サービスのコンポーネントを異なるプラットフォームや場所から提供することができ、パフォーマンス、レイテンシー、スケール、およびコストを最適化することができます。サービスとして、VNFを複数のアプリケーションを使って実装し、それぞれを独自のVM内で実行することで、全く新しいVNFをインスタンス化することなく、そのアプリケーションのパフォーマンスおよび拡張性を調整することができます。   

NFVはどのようにして、5Gの未来を実現するのでしょうか?

5Gは第5世代のモバイルネットワークであり、NFVとクラウドの原理を用いて設計および実装されています。NFVは、5G Coreから5G RANまで、5Gインフラのすべての領域において、自動化の促進、運用の俊敏性、および設備投資の削減をもたらします。     

NFVの仕組みとは?

ETSI NFVリファレンス・アーキテクチャーに基づき、コンピューティング、ストレージ、およびネットワークなどのハードウェア・リソースを、ハイパーバイザーと呼ばれる仮想化レイヤーを用いて抽象化します。ハイパーバイザーは、基盤となるハードウェアを共有するVMを作成し、実行します。VNFを実装するために、1つ以上のVMが使用されます。MANOと呼ばれるNFVの管理とオーケストレーションは、上位のアプリケーションによって処理され、NFVインフラ(NFVI)とVNFサービスのライフサイクルを自動化します。VMとサービスのネットワーキングは、サブネットのメンバーシップとポリシーの施行を自動化するSoftware-Defined Networking(SDN)コントローラーが担当します。

ジュニパーが提供するNFVの技術/ソリューション/製品とは?

ジュニパーは、企業、サービスプロバイダ、およびクラウド事業者のデータセンター向けに、SDN、オートメーション、ならびにVNFの包括的なソリューションを提供しています。これらのソリューションには、Contrail Networking SDNApstra Automated Data Center、ならびに自動化されたNFVソリューションを構築および展開するためのParagon Automationなどがあります。世界有数のネットワーキング・ベンダーであるジュニパーは、ルーティング、クラウドAIおよびセキュリティなどの仮想化ネットワーキング・ソリューションを提供し、NFVへの移行を簡素化します。