vJunosルーターの概要

vJunosルーターは、Junos OSを実行するジュニパールーターの仮想バージョンです。vJunosルーターは、x86サーバーに仮想マシン(VM)としてインストールできます。

物理ルーターと同様に、vJunosルーターの設定および管理ができます。

vJunos-routerは、ラボでのみ使用でき、本番環境では使用できない単一の仮想マシン(VM)です。vJunosルーターは、ジュニパーのルーターとしてvMXを使用して構築されており、単一のルーティングエンジンと単一のFPC(フレキシブルPICコンセントレータ)をサポートします。

vJunosルーターは、すべてのインターフェイスで集約された最大100Mbps の帯域幅をサポートします。

メモ：

vJunosルーターを使用するために帯域幅ライセンスを購入する必要はありません。ライセンス チェック メッセージは無視します。

ハードウェアルーターを使用する代わりに、vJunosルーターを使用してJunosソフトウェアを起動し、ネットワーク構成とプロトコルをテストすることができます。

このトピックでは、vJunosルーターでサポートおよび検証されている主な機能のリストと詳細について説明します。これらの機能の設定の詳細については、ユーザーガイドの機能 ガイドを参照してください。

vJunosルーターは、以下の主要機能をサポートしています。

• 最大 96 個のルーター インターフェイスをサポートします。

• 物理的なMXシリーズプラットフォームとの一貫性を備えています。

• 仮想ルートリフレクション

• BNG(仮想ブロードバンドネットワークゲートウェイ)機能:

  • L2TPネットワークサーバー/レイヤー2トンネリングプロトコル(LNS/L2TP)

  • PPPoE(Point-to-Point Protocol over Ethernet)

  • 動的ホスト構成プロトコル(DHCPv4/DHCPv6)

  • 疑似回線ヘッドエンド終端(PWHT)のサポート

  • 静的および動的(RADIUS)加入者インターフェイスのサポート

標準のx86サーバー上のvJunosルーターのメリットとユースケースは次のとおりです。

• ラボの設備投資(CapEx)を削減—vJunosルーターは無料でテストラボを構築することができ、物理ルーターに関連するコストを削減します。

• 導入時間の短縮—vJunos-routerを使用すれば、高価な物理ラボを建設することなく、仮想的にトポロジーを構築およびテストすることができます。仮想ラボは即座に構築できます。その結果、物理ハードウェアへの展開に関連するコストと遅延を削減できます。

• ラボハードウェアの必要性と時間を排除—vJunos-routerは、調達後にラボハードウェアが到着するまでの待ち時間をなくすのに役立ちます。vJunosルーターは無料で利用でき、すぐにダウンロードできます。

• 教育・研修従業員向けの学習および教育サービス用のラボを構築できます。

• PoCと検証テスト—データセンターのさまざまなスイッチングトポロジーを検証し、構築前の構成例を示し、自動化の準備を整えることができます。

vJunosルーターには以下の制限があります。

• 単一のルーティングエンジンと単一のFPCアーキテクチャを備えています。

• インサービスソフトウェアアップグレード(ISSU)はサポートされていません。

• 実行中のインターフェイスの接続または切断はサポートされていません。

• vJunosルーターのユースケースとスループットのSR-IOVはサポートされていません。

• vJunos-routerはネストされたアーキテクチャのため、VM内からインスタンスを起動する展開では使用できません。

• すべてのインターフェイスで最大100Mbps の帯域幅をサポートします。

• 実行中のシステムでJunos OSをアップグレードすることはできません。代わりに、新しいソフトウェアで新しいインスタンスをデプロイする必要があります。