送信元または宛先 IP のみを使用したロード バランシングの設定
一般家庭の顧客にサービスを提供するコンテンツサービスプロバイダーなどの等価コストマルチパス(ECMP)を認識する環境では、サービスプロバイダーネットワーク内の両方向のトラフィックは、特定の加入者の加入者状態情報を維持するコンテンツサーバーを常に通過する必要があります。これは、サービス プロバイダ ネットワークに着信するトラフィックの送信元アドレスのみに基づいてロード バランシング ハッシュを計算し、サービス プロバイダ ネットワークから出るトラフィックの宛先アドレスのみに基づいてロード バランシング ハッシュを計算することによって実現されます。
送信元と宛先のみのロードバランシングは、通常、サービスプロバイダネットワークのECMPまたは集合型イーサネット(AE)環境で構成されます。通常、すべての PE ルーターに適用されます。IPv4(inet
)およびIPv6(inet6
)トラフィックでのみサポートされます。
この構成を開始する前に、特別な構成を行う必要はありません。
この機能は、IPベースのトラフィックでのみ機能します。L3VPNトラフィックの場合、デフォルトのラベル割り当て方式が使用されている場合、MPLSルックアップのみがPEルーターで実行されます。L3VPNで送信元または宛先のみのロードバランシングを使用するには、ルーティングインスタンスで vrf-table-label
を設定するか、vt-インターフェイスを追加します。
送信元または宛先 IP のみを使用してロード バランシングを設定するには、まず、ハッシュキーの計算時に使用するプレフィックス長を使用してシステム全体の転送オプションを設定します。次に、ポリシーステートメント内で load-balance source-ip-only
または load-balance destination-ip-only
のポリシーアクションを設定します。
source-ip-only
構成要素とdestination-ip-only
構成要素を同じ用語で一緒に使用することはできません。これは、ロードバランシングしているトラフィックの方向性の性質によるものです。同じポリシー ステートメントで 2 つの要素を使用するには、2 つの別個の条件を作成し、それぞれが同じトラフィックをアドレス指定するルート フィルター仕様を使用します。次に、インバウンドトラフィックには source-ip-only
を使用し、アウトバウンドトラフィックには destination-ip-only
を使用します。