ジュニパーのセッションスマートルーター

ジュニパーのセッションスマートルーターは、トンネルフリーでアプリケーションを認識するゼロトラストのセキュアネットワークを可能にするソフトウェアルーターです。セッションスマートルーターには俊敏性と耐障害性が備わっており、費用対効果が高く効率的なWAN接続を提供します。セッションスマートルーターとMist AIが組み合わさることで、ジュニパーのAIドリブンSD-WANソリューションを形成しています。

セッションスマートルーティング（SSR）により、運用が簡素化されてアプリケーションパフォーマンスが向上することで、エンドユーザーとITユーザーのエクスペリエンスが向上します。 SSRは数千におよぶサイトへと拡張し、本来のゼロトラストアクセスポリシーでユーザーとデータを保護します。 SSRのトンネルフリーアーキテクチャにより、パフォーマンスを犠牲にすることなく堅牢なセキュリティを実現します。

セッション認識ネットワークとは、ユーザー情報やグループ情報、使用されているアプリケーションの種類など、セッションの完全なコンテキストを理解して管理できるネットワークの一種です。セッション認識には、他の重要な情報も含まれるため、アプリケーション認識が強化されます。この情報には、認証、暗号化、セッションの状態の管理が含まれ、任意の時点でのアプリケーションの状態をネットワーク管理者に通知します。

セッション認識ネットワークには、以下3つのメリットなど、多くのメリットがあります。 

• 強化されたユーザーエクスペリエンス：各セッションの詳細を理解することで、ネットワークはパフォーマンスを向上させるためにトラフィックの優先順位を付けて最適化することができ、ユーザーエクスペリエンスがよりスムーズになります。
• 大規模な改善：アプリケーションとユーザーが結び付いているセッションは、セッションが開いている限り、個別に対処されます。 
• 本質的に備わっているゼロトラストセキュリティ：セッション認識ネットワークでは、「デフォルトで拒否」アプローチを採用することが多く、明示的に許可されているトラフィックのみが許可されます。このゼロトラストモデルは、攻撃対象領域を縮小することでセキュリティを強化します。

IPsecなどのトンネリングプロトコルでは、送信パケット1つにつき帯域幅が約30%ほど増加するため、利用可能なネットワーク容量が削減されて、アプリケーションパフォーマンスが低下します。（この無駄なオーバーヘッドは「バッドプット」と呼ばれます。）

トンネルアーキテクチャでは拡張が制限されており、トポロジー要件の点で柔軟性がありません。ハブアンドスポークになることもありますが、ハブによってリアルタイムトラフィックが遅くなります。ポイントツーポイントアーキテクチャの試みは可能ですが、面倒でメンテナンスは困難です。セッションベースのアーキテクチャは、はるかに柔軟性が高く、リアルタイムトラフィックと非同期トラフィックの両方に向けて最適化することができます。

トンネルベースのルーティングとは異なり、トンネルフリールーティングは、ネットワークトラフィックにさらなる帯域幅を追加することがないため、アプリケーションのパフォーマンスが向上しコストが削減されます。また、トンネルフリーアーキテクチャは柔軟性があり、拡張性も非常に高く、あらゆる規模の迅速な導入が可能になります。

はい。セッションスマートルーターはトラフィックを暗号化します。さらに、適応型の暗号化機能も備わっており、すでに暗号化されたトラフィックが「二重暗号化」されることがありません。一部の推定では、ネットワークトラフィックの最大95%はすでに暗号化されており、トンネル化された環境で頻繁に発生する二重暗号化トラフィックはコストが高くなり、ネットワークパフォーマンスを阻害する可能性があります。

ジュニパーのトンネルフリーセッションスマートルーティングには、デフォルトで拒否するアクセスポリシーによるゼロトラストの安全性が本質的に備わっています。セッションスマートルーティングには、侵入検出および防止（IDP）やURLフィルタリングなどのファイアウォール機能も組み込まれています。また、FIPS 140-2認証を取得し、PCIおよびHIPAAに準拠しています。

セッションスマートルーターはソフトウェアベースであり、ジュニパーSSRシリーズルーターのハードウェア、ホワイトボックス型のお客様の施設内にある機器、データセンターのネットワークサーバー、およびすべての主要なパブリッククラウドに導入することができます。詳細についてはセッションスマートルーターのデータシートをご覧ください。

自社のネットワークを最新化し、ITとエンドユーザーのエクスペリエンスを向上させたいと考えている中小企業、企業、通信プロバイダー、およびマネージドサービスプロバイダーの方は、ジュニパーセッションスマートルーターの使用をぜひご検討ください。

セッションスマートルーターは、次のようなユースケースをサポートしています。

• ルーターの更新またはSD-WANの導入による、ネットワークセキュリティとパフォーマンスの向上
• セキュアなSoftware Defined Branch（SD-Branch）の作成
• クラウド移行の取り組みを促進
• 特にクラウドを行き来するトラフィックに対する運用コストの削減
• WANの導入と管理運用の高速追跡と簡素化

セッションスマートルーターに関するサポートをご希望の場合は、セッションスマートルーターのドキュメントやトレーニングコースをご覧になるか、SD-WANコミュニティにご参加ください。また、導入サービスも提供しています。導入情報については、SD-WAN導入サービスに関するデータシートをご覧ください。