ネットワーク スライシングの概要
ネットワーク スライシングにより、ネットワーク オペレータは物理ネットワーク上の論理ネットワークを定義できます。論理ネットワークはネットワークスライスと呼ばれます。スライスには共有コントロールプレーンがあり、専用のデータプレーンを持つことができます。LSP を誘導するための追加の管理制約として、共有論理スライスを定義できます。
スライスは、トランスポートネットワークのノード、リンク、プレフィックスのセットで構成されます。 図 1 を参照してください。各スライスは、1 つのネットワーク事業者によって管理されます。
ネットワーク スライスは、GUI または REST API を使用して構成できます。スライスに属するノードとリンクはトポロジーグループにグループ化され、スライス(トポロジーグループ)はグループID(スライスIDとも呼ばれる)によって識別されます。ノードとリンクは、複数のスライス(最大1,000スライス)の一部にすることができます。スライスの構成と操作については、 ノードとリンクをトポロジーグループにグループ化するを参照してください。
ラベルスイッチパス(LSP)は、同じスライスIDを持つノードとリンクを介してルーティングされます。LSP が特定のスライスを通過するように制約するには、そのスライスのスライス ID を LSP に割り当てる必要があります。スライス ID が割り当てられていない LSP は、ノードまたはリンクがスライスの一部であるかどうかにかかわらず、任意のノードまたはリンクを介してルーティングできます。スライス内のノードまたはリンクがダウンした場合、 LSPは、図2 および 図3に示すように、同じスライス内の冗長パスを介して再ルーティングされます。
図 2 では、ノード vmx101 と vmx103 が、スライス ID 827 のスライスを介して接続されています。このスライスには、ノードvmx101、vmx102、vmx104、vmx105、vmx106、ios-xr8、ios-xr9、およびこれらのノード間のリンクが含まれます。トラフィックは、ノードvmx105、vmx102、vmx106、vmx104、vmx107 で構成されるパスを経由して vmx101 から vmx103 の間を流れます。
図 3 では、リンク上の赤い F で示されているように、vmx102 と vmx106 の間のリンクがダウンしています。vmx101 と vmx103 間のトラフィックは、ノード vmx105、vmx102、ios-xr8、ios-xr9、vmx014、vmx107 で構成されるスライス 827 内の冗長パスを流れるようになりました。
ネットワークスライシングのメリット
- ネットワーク事業者は、ネットワーク事業者が、競合するサービス要件を持つサービスを、共有インフラストラクチャ上で提供できます。
- ネットワーク・スライシングでは、スライスのタイプごとにパフォーマンス特性を区別できるため、最高のパフォーマンスを必要とするアプリケーションが最高のパフォーマンスを得ます。