ボーダーゲートウェイプロトコルリンクステート(BGP-LS)を使用して、ネットワークからリンク遅延とリンク遅延変動(連続する読み取り値間で測定された遅延の変動)に関する情報を取得できます。以前のリリースでは、リンク遅延情報は、ルーターに設定されたRPM(リアルタイム パフォーマンス監視)プローブから取得されていました。
Paragon Pathfinderのパス計算要素(PCE)は、測定されたリンク遅延を使用して、LSPパス内のすべてのリンク遅延の合計としてエンドツーエンドのLSP遅延を計算します。LSP に最大遅延が設定されており、計算されたリンク遅延が設定された最大遅延に違反している場合、PCE は計算し、設定された最大遅延内のリンク遅延があるパスを介して LSP を再ルーティングします。
メモ:
ジュニパーネットワークスのルーターは、次の場合にのみ、測定されたリンク遅延をBGP-LS経由で送信するように設定できます。
ジュニパーネットワークスのルーターが、測定された遅延とリンク上の遅延変動をBGP-LS経由で送信するように設定するには:
- リンクの終端にあるルーター(ルーター A とルーター z)で双方向アクティブ管理プロトコル(TWAMP)を有効にします。
set services rpm twamp server authentication-mode none
set services rpm twamp server light
- 各ルーターで、遅延を測定するインターフェイスを設定します。例えば:
set protocols isis interface ge-0/1/1.0 delay-measurement
set protocols isis interface ge-0/1/1.0 point-to-point
- ルーターで RPM プローブが有効になっている場合は、RPM プローブを無効にして、ルーターが RPM プローブを介して取得したリンク遅延統計を送信しないようにします。
deactivate services rpm probe northstar-ifl
- ( オプション)以下のコマンドを使用して、トラフィック制御データベース(TED)データベースおよびコンテナ化ルーティングプロトコルデーモン(cRPD)で測定された遅延を表示します。
- cRPDが受信した測定された遅延を表示するには、cRPDで次のコマンドを実行します。 出力には、平均遅延、最小遅延、最大遅延、および遅延変動が次のようにリストされます。
show route table lsdist.0 hidden extensive
...
Metric: 10
TE Metric: 10
Average delay: 1094
Minimum delay: 700
Maximum delay: 3487
Delay variation: 1396
SRLG membership:
Unknown-0x64
Label: 31, Flags: 0x30, Weight: 0
Localpref: 100
...
リンク遅延の統計情報は、Paragon Automation GUIで以下のように確認できます。
- ネットワーク トポロジ(ネットワーク > トポロジ)でリンク ラベルを右クリックし、[ 測定遅延 A::Z] を選択します。測定された遅延は、 図1に示すようにリンクにリストされています。
図1:ネットワークトポロジー内のリンクで示された測定されたリンク遅延
- ネットワーク情報テーブルのリンクタブにある測定遅延A列と測定遅延Z列には、リンクのそれぞれの端で測定された遅延が表示されます。 図2を参照してください。
図2:ネットワーク情報テーブルに表示される測定遅延