ルーティング エンジン間のスクリプト同期について
Junos OS リリース 13.2 以降では、Junos OS を実行しているデバイス上のルーティング エンジン間でコミット、イベント、lib、op、SNMP スクリプトを手動で同期するか、設定をコミットして同期する際にルーティング エンジン間でスクリプトを自動的に同期するようにデバイスを設定できます。呼び出されると、デバイスは、要求を実行したルーティングエンジン(要求するルーティングエンジン)から他のルーティングエンジン(応答するルーティングエンジン)にスクリプトを同期します。
運用モードでは、 コマンドを使用して、要求するルーティングエンジンから応答するルーティングエンジンにスクリプトを手動で request system scripts synchronize
同期できます。コマンドを使用すると、同期のスコープをカスタマイズできます。単一のスクリプト、特定のタイプのすべてのスクリプト、またはデバイス上のすべてのスクリプトを同期できます。ファイル名またはファイルのタイムスタンプに基づいてスクリプトを同期するオプションもあります。
設定モードでは、設定をコミットして同期する際に、すべてのスクリプトを同期するオプションがあります。コミット単位でスクリプトを同期するには、設定をcommit synchronize scripts
コミットして同期する際に コマンドを使用します。または、コマンドを発行するたびに、要求するルーティングエンジンから応答するルーティングエンジンにスクリプトを自動的に同期するようにデバイスをcommit synchronize
設定することもできます。操作中commit synchronize
に、要求するルーティングエンジンから応答するルーティングエンジンにスクリプトがコピーされるようにするには、 階層レベルで ステートメントを[edit system scripts]
設定synchronize
します。
設定とスクリプトを同期すると、デバイスは以下を実行します。
要求するルーティング エンジンのコミット チェックを実行します。
応答するルーティング エンジンにスクリプトを同期します。
応答するルーティング エンジンに設定を同期します。
応答するルーティング エンジンのコミット チェックを実行します。
応答するルーティング エンジンの設定をコミットします。
要求するルーティング エンジンの設定をコミットします。
このプロセスにより、設定をコミットする前に、コミット操作に必要なコミットスクリプトが応答するルーティングエンジンに存在することを確認します。要求するルーティングエンジンのコミットチェック操作が失敗した場合、プロセスは停止し、スクリプトは応答するルーティングエンジンにコピーされません。応答するルーティングエンジンのコミットチェックまたはコミット操作に失敗した場合、応答するルーティングエンジンのコミットチェック操作の前に同期が行われるので、スクリプトは同期されます。
スクリプトを同期する場合、Junos OS を実行するデバイスは、各ルーティング エンジンの設定に ステートメントが存在するかどうか load-scripts-from-flash
に基づいて、スクリプトの送信元と宛先のディレクトリを決定します。 load-scripts-from-flash
要求するルーティング エンジンに ステート メントが設定されている場合、デバイスはフラッシュ メモリ内のスクリプトを同期します。それ以外の場合、デバイスはハード ディスク上のスクリプトを同期します。応答する load-scripts-from-flash
ルーティング エンジンの最終設定に ステート メントが存在する場合、スクリプトはフラッシュ メモリに同期されます。それ以外の場合、スクリプトはハード ディスクに同期されます。デバイスは、設定で有効になっているか、前回の同期以降に更新されたかに関係なく、スクリプトを同期します。
request system scripts refresh-from
運用モード コマンドを使用すると、リモート URL から 1 つのスクリプトを手動で更新できます。Junos OSリリース13.2以降、 コマンドを実行する際に オプションを含sync
めることで、更新されたスクリプトを他のルーティングエンジンに同時に同期させることができます。コマンドを実行すると、ルーティング エンジンで ステートメントが設定されている場合load-scripts-from-flash
、スクリプトはフラッシュ メモリで更新されます。それ以外の場合は、ハード ディスク上のスクリプトが更新されます。