EX4500 スイッチの冷却システムと換気
EX4500 スイッチの冷却システムは 1個のファントレイからなります。ファントレイはホットインサートやホットリムーブに対応したフィールド交換対応ユニット (FRU) です。ファントレイには 5つのファンが含まれます (図 1参照)。
図 1: EX4500 スイッチで使用されているファントレイ

ファントレイはシャーシ背部に垂直に取り付けます。ファントレイの両側には、ファントレイを取り扱う際に使用するハンドルがそれぞれ付いています。
ファントレイの取り外しや交換は、シャーシの背部から行います。ファントレイを交換する間、過熱によるシャットダウンを生じさせず、スイッチが一定時間 (15秒) 動作し続けます。
ファントレイは、購入したスイッチのモデルによって、フロント ツー バックまたはバック ツー フロントの換気を提供します。
EX4500-40F-FB モデルでは、シャーシを冷却するための吸気口がシャーシの前面にあります。シャーシに取り込まれた空気はファントレイの方向に流れます。温風はシャーシの背部から排気されます。図 2を参照してください。
図 2: EX4500-40F-FB スイッチ シャーシ内のフロント ツー バック気流

EX4500-40F-FB モデルでは、シャーシを冷却するための吸気口がシャーシの背面にあります。シャーシに取り込まれた空気はファントレイから遠くに流れます。温風はシャーシの前面から排気されます。図 3を参照してください。
図 3: EX4500-40F-BF スイッチ シャーシ内のバック ツー フロント気流

各ファントレイには、吸気あるいは排気を色で示したラベルが付いており、それらをファントレイの通気口から見ることができます。吸気ラベルはオレンジです。排気ラベルは緑です。
![]() | 注: 取り付けられたファントレイの通気口からは、吸気ラベルまたは排気ラベルのいずれかのみ見ることができます。 |
取り付けられたファントレイの通気口から見えるラベルの色と、取り付けられた電源装置のイジェクタ レバーの色は、一致している必要があります。色が一致している場合、このモデルに対して、電源装置の気流の方向が正しいことを示しています。「EX4500 スイッチの AC 電源」を参照してください。
![]() | 注意: シャーシの過熱を防ぐため、取り付けられたファントレイの通気口から見えるラベルの色と、取り付けられた電源装置のイジェクタ レバーの色が一致しているか、確認してください。色が一致していると、ファントレイ内の気流と電源装置内の気流の方向が一致していることを示します。 |
シャーシ内の温度センサーはシャーシ内の温度を監視しています。スイッチで使用されるファントレイには、室温 (45°C/113°F 以下) において 1つのファンに障害が生じた場合でも十分に冷却できる、負荷分散型の冗長性があります。
通常の動作条件では、ファントレイ内のファンはフルスピード未満で動作します。ファンの 1つに障害が生じるか周囲温度がしきい値の 45°C (113°F) を超えた場合、温度を許容範囲の 0°C (32°F)~45℃ (113°F) に保つよう、残りのファンの速度が自動的に調節されます。
ファンに障害が生じるかシャーシ内の周囲温度が許容範囲を超えた場合、システムがアラームを発します。シャーシ内の温度がしきい値温度より高くなった場合、システムは自動的にシャットダウンします。
LCD パネルの Status メニューにある Environment Status で、ファンのステータスとシャーシの温度を見ることができます。「EX4500 スイッチの LCD パネル」を参照してください。
ファンを 1つだけ交換することはできません。1つあるいはそれ以上のファンに障害が起きた場合、ファントレイ全体を交換する必要があります。