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EX8208 スイッチのコンポーネントと機能的冗長性について理解する
ジュニパーネットワークス EX8208 イーサネット スイッチは、完全冗長システムの構成で入手できます。冗長化された EX8208 スイッチの構成では、いかなる単一障害点によってもスイッチ全体のエラーが生じないよう設計されています。「EX8208 スイッチの構成」を参照してください。
本トピックは以下について説明しています。
冗長性を提供するハードウェア コンポーネント
以下のハードウェア コンポーネントが EX8208 スイッチに冗長性を提供しています。
- SRE モジュール - EX8208 スイッチは、スイッチ ファブリックおよびルーティング エンジン (SRE)
モジュールを 1つまたは 2つ搭載できます。SRE モジュールが 2つ取り付けられている場合、1つがマスター、もう一方がバックアップとして機能します。マスター
SRE に障害が生じるか取り外された場合、バックアップ モジュールがマスター SRE モジュールに取って代わります。
SRE モジュールがグレースフル スイッチオーバー構成である場合、バックアップ SRE モジュールは自動的にその構成と状態を、マスター SRE モジュールと合わせます。マスター SRE モジュールが更新されると、バックアップ SRE モジュールも同時に同じ内容で更新されます。バックアップ モジュールがマスターの役割りを継承すると、パケット転送はスイッチを通じて継続されます。
- 電源 - EX8208 スイッチには最高 6台の AC 電源装置または DC 電源装置を取り付けることが可能です。各電源装置はシャーシのバックプレーンに接続します。ここでは電源装置よって作られた出力電力が別のスイッチ
コンポーネントに配賦されます。(「EX8208 スイッチのバックプレーン」を参照してください。)どの電源装置も、スイッチ内のすべてのコンポーネントに電力を供給します。
ジュニパーネットワークス EX8200 イーサネット スイッチには N+1 冗長構成が必要です。N+1 冗長構成では、1基の電源に障害が生じるか電源が取り外されると、残りの電源は中断なく電力をシステム全体に供給し続けます。二重給電で冗長性が求められる場合、必要な冗長構成は N+N となります。DC 電源は A および B の独立電源フィードであるため、N+1 電源構成でも二重給電の冗長性を確保できます。「EX8200 スイッチの AC 電源」および「EX8200 スイッチの DC 電源」を参照してください。
- 冷却システム - EX8200 システムの冷却システムは 1個のファントレイからなります。ファントレイには
12個のファンが含まれています。通常の動作条件では、ファントレイ内のファンはフルスピード未満で動作します。
ファンは 2つのファントレイ コントローラによって制御されます。それぞれのファンには 1~12 の番号が割り当てられています。ファン 1~6 は 1番目のファントレイ コントローラによって制御されます。ファン 7~12 は 2番目のファントレイ コントローラによって制御されます。いずれかのファントレイ コントローラに障害が生じると、もう一方のファントレイ コントローラが半分のファンを作動し続けます。残りのファンによってシャーシが十分に冷却される限り、スイッチは正常に動作し続けることができます。
室温が動作範囲内であれば、1つのファンに障害が生じた場合でも、ファントレイが動作し続け十分な冷却を提供します。「EX8208 スイッチの冷却システムと換気」を参照してください。
ルーティング エンジンおよび制御の冗長性
SRE モジュールには、スイッチ ファブリック回路、ルーティング エンジン回路、およびスイッチ制御および管理回路が含まれています。EX8208 スイッチには SRE モジュールを 1つまたは 2つ搭載できます。SRE モジュールを 2つ搭載したスイッチでは、1つがマスター、もう一方がバックアップとしてスタンドバイ モードで機能します。これによりスイッチは、ルーティング エンジンとスイッチ制御機能において完全冗長構成 (1+1) となります。
表 1 は、EX8208 シャーシのスロットと、SRE モジュールとスイッチ ファブリック (SF) モジュールの異なる組み合わせごとの、ルーティング エンジンおよび制御の冗長性を表しています。
表 1: EX8208 スイッチのルーティング エンジンおよび制御の冗長性
スイッチ構成 | スロット SRE0 | スロット SRE1 | スロット SF | ルーティング エンジンおよび制御の冗長性 |
---|---|---|---|---|
基本構成 | SRE モジュール | 空き | SF モジュール | なし |
基本構成 | 空き | SRE モジュール | SF モジュール | なし |
ユーザー定義の構成 | SRE モジュール | SRE モジュール | 空き | あり |
冗長構成 | SRE モジュール | SRE モジュール | SF モジュール | あり |
スイッチ ファブリックの冗長性
EX8208 スイッチ内のスイッチ ファブリック回路は、2つの SRE モジュールと 1つの SF モジュールの合計 3つのモジュールに配置されています。機能するスイッチ ファブリックを冗長性なしで提供するには、これら 3つのモジュールのうちいずれか 2つが取り付けられ機能する必要があります。3つ目のモジュールが存在する場合、機能している 2つのモジュールのうち 1つが動作しなくなった場合に 3つ目のモジュールが取って代わるなど、スイッチング機能の部分冗長性 (2+1) が提供されます。
表 2 は、EX8208 シャーシのスロットと、SRE モジュールと SF モジュールの異なる組み合わせごとの、スイッチ ファブリックの冗長性を表しています。
表 2: EX8208 スイッチのスイッチ ファブリック冗長性
スイッチ構成 | スロット SRE0 | スロット SRE1 | スロット SF | スイッチ ファブリックの冗長性 |
---|---|---|---|---|
基本構成 | SRE モジュール | 空き | SF モジュール | なし |
基本構成 | 空き | SRE モジュール | SF モジュール | なし |
ユーザー定義の構成 | SRE モジュール | SRE モジュール | 空き | なし |
冗長構成 | SRE モジュール | SRE モジュール | SF モジュール | あり |